『割れた陶片の先』は、「紙袋の行方」シリーズ第7週の短編連載ミステリーです。舞台は香川県高松。骨董市で見つけた唐草模様の陶片が、十年以上疎遠だった兄妹の記憶を呼び覚まします。陶芸教室を営む妹・奈央と、骨董店を営む兄・真。割れた飯椀にまつわるすれ違いと沈黙、そして新聞紙の下に隠されていた子どもの字――静かな謎が、感情の澱を解きほぐしていきます。骨董市や陶器、兄妹の関係をテーマに、人間関係の機微を丁寧に描く連作ミステリー。香川の風景とともに、欠片がつなぐ過去と現在の物語をお楽しみください。
第7週『割れた陶片の先』 第7週『割れた陶片の先』第5話 ― 割れた陶片の先 ―
二つの陶片が再び合わさるとき、兄妹の記憶は一つになる。残された新聞の日付は北海道を示していた。
第7週『割れた陶片の先』 第7週『割れた陶片の先』第4話 ― 包まれていたもの ―
新聞紙の下から現れたのは「ごめん ななお」の文字。十年以上の沈黙が、唐草模様の陶片で解かれていく。
第7週『割れた陶片の先』 第7週『割れた陶片の先』第3話 ― 兄の視点 ―
骨董店主の兄・真が抱えてきた沈黙。子どもの字で書かれた「ごめん ななお」に秘められた長年の真実。
第7週『割れた陶片の先』 第7週『割れた陶片の先』第2話 ― 形の記憶 ―
陶芸教室で陶片を手にした奈央は、子どもの頃の茶碗を思い出す。欠けた形が兄との過去を呼び起こす。
第7週『割れた陶片の先』 第7週『割れた陶片の先』第1話 ― 市の日の出会い ―
高松の骨董市で見つけた唐草模様の陶片。裏には昭和62年北海道新聞――妹の記憶を揺らす静かな出会い。